リアル書店と電子書籍が共存するための落としどころ

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サマリー

三省堂書店で紙の書籍を買うと電子書籍がもらえるクーポンサービス、「デジ本プラス」をご紹介します。

街からリアル書店が消えていく

ども、おおしま☆ゴーです。

わたしは「電子書籍の制作・販売」を生業にしており、仕事柄、電子書籍で本を読むことが多いです。

ですが、プライベートでは「紙の書籍」や「リアル書店」も好きで、よく買いに行ったりもします。

立場上、電子書籍がもっと普及して市場が大きくなれば、その分自分の売上も上がることに繋がるのでどんどん広がって欲しいのですが、その反面、「1日1店のペースで街のリアル書店が消滅している」というニュースを耳にすると、「自分が一生懸命仕事をすると、結果、街のリアル書店を苦しめているかも?」と、少し心苦しい思いも感じます(>もちろん電子書籍だけがその原因ではないのですが)。

■<書店空白>新刊買えない332市町村 1日1店消滅の割合
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150105-00000107-mai-soci

全国の書店数は1万3736店(昨年11月末時点)で、調査を開始した00年以降で過去最低を更新。00年時点は2万1654店で、14年間で37%減少したことになる。最近では年約300店舗減っており、計算上では全国で1日1店弱の書店が消えていることになる。利用者が減っていることに加え、本を扱うコンビニエンス店の拡大やネット通販なども影響しているとみられる。アルメディアの担当者は「小規模店の売り上げの多くを占める雑誌が売れなくなったことも大きい」とする。

(毎日新聞 1月5日(月)21時25分配信)

「リアル書籍」を購入させる試みは以前からあるが……

その中で、各出版社は紙の書籍の売上を上げるよう試行錯誤しており、「紙の書籍を購入すると電子書籍を無料で付けます」というような事例は、最近多く見ることができます。

例えば、

  • Amazonキャンペーンを仕掛ける
  • 袋とじに電子書籍のダウンロードコードを添付する
  • 本を読まないと答えられない質問に答えると、電子書籍がダウンロードできる(「何ページの何行目の文字列は?」など)

などが挙げられます。

「紙の書籍をもっと買ってもらおう」と出版社は努力していますが、これらの策も、読者がAmazonなどのネット通販経由で購入してしまえば、リアル書店にはなんの恩恵もありません

「門前の虎、後門の狼」ではないですが、リアル書店は「門前のネット通販、後門の電子書籍」と大変厳しい状況に置かれていることには変わりません。

三省堂書店の「デジ本プラス」という新しい試み

そんな中、三省堂書店が新しい試み、「デジ本プラス」というサービスを取り組んでいます。

■デジ本プラス
http://www.books-sanseido.co.jp/digi-pon/

スクリーンショット 2015-01-13 17.16.05

■紙の書籍を買うと電子書籍がもらえる、三省堂が「デジ本プラス」開始
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20140320_640603.html

これまでも三省堂書店の店頭では、ウェブとの連携型サービス「デジ本」を展開。オンライン電子書籍ストア「BookLive!」で販売される書籍の購入・決済などが可能だった。デジ本プラスはその拡張版。対象の紙版書籍を店頭購入する際に、BookLive!で電子書籍をダウンロードするためのクーポンが発行される。
 デジ本プラスではクーポンがPOSレジから自動発行されるため、目視による店員の手渡しと比べて、多くの作品に対応できるのが特徴という。

(2014/3/20 InternetWatch)

※「デジ本プラス」自体はすでに去年の3月くらいからサービスを行っているそうです

今日、たまたま最寄りの三省堂書店に行ってブラブラとしていた時に、「デジ本プラス」というサービスのことを知りました。

2015-01-13 16.38.09

2015-01-13 16.37.20

対象となる雑誌や書籍はまだ少数ではありますが、「紙書籍を三省堂書店で購入すれば、電子書籍が無料で付いてくる」という読者側のベネフィット(顧客利益)が明確ならば、「ネット通販や電子書籍ではなく、リアル書店で本を買おう」というモチベーション(動機付け)に繋がりやすいと考えます。

わたしも、元々買おうと思っていた書籍や雑誌が「デジ本プラス」の対象になっていたとしたら、やはり「三省堂書店まで足を伸ばしてみようかしらん?」と思ってしまいます。

出版社の理解や、対応するPOSシステムの導入など乗り越えなくてはいけないハードルは高いですが、リアル書店と電子書籍が共存するための「落としどころ」を業界をあげて模索していかなくてはいけません。

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