『アバター』はこれからの映画界を不幸にする

『アバター』IMAX3D版を観に行ってきました@109シネマ菖蒲(>実家から車で20分)。
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109シネマ川崎だと、「前売り券発売開始の3日前午前0時になるとサーバがダウンする」とかしないとか、という噂の『アバター』IMAX3D版ですが、菖蒲は超余裕でした。

今朝予約サイトをチェックしたらまだチケットが売っていて、しかもスクリーン前方真ん中という絶好の座席がゲットできました。さすが、菖蒲。田舎だぜ!(笑)

※どーしても川崎の座席が取れない!という人は菖蒲の席を取ってみるというのもひとつの手段かもしれません。

で、肝心の内容はネタバレになるので伏せますが、
(まー敢えてネタバレしなくてもストーリー自体はある程度予想が着くベタベタな展開ですが)

今回は3Dの部分について。

今回は吹替版を見ることができたんですが、これは正解でした。
セリフが日本語だったので、画面に集中できました。
あれで字幕版だったら、かなり「酔いそう」です。

主人公のサム・ワーシントンさんの吹き替えは東地宏樹さんで、テレビドラマ「プリズン・ブレイク」の主人公マイケル・スコフィールド(ウェントワース・ミラー)の中の人なので、どうしても頭の中で「プリズン・ブレイク」とシンクロしてしまいましたが(苦笑)。

で、3Dですが。

「飛び出す映画」というよりは「奥行きのある映画」という感じで、非常に良い感じで作品にマッチしていたと思います。「見る人を驚かそう」という虚仮威しな浅はかな作品とはその辺が一線を一線を画していると思います。

ただ、3Dになることで、2Dとは比較にならないほど、視覚からの情報量が圧倒的に多くなっており、かなり脳みそが疲れました。情報量が処理しきれず、慣れていないからなんでしょうけど。

さらに。これだけ視覚情報が増えると、本当はわからないはずなのに、スクリーンに映っている物の「肌触り」とか「重さ」も擬似的に体感することができました。

「観るのではない。そこにいるのだ」

というのはこの映画のキャッチコピーなのですが、まさにその通り。
観客が、惑星パンドラという異国の惑星の中に「降り立つ」感覚になります。

これはまさに「観る」ではなく「体感する」感覚。

「映画もとうとうここまで来たか!」と思わせてくれる一作だとは思いますが、逆に言うと、この『アバター』を一度体験してしまうと、他の3Dじゃない映画が物足りなくなり、他の映画を作る人達は「これを超える作品を作らなくてはいけない」という重い十字架を背負わなくてはいけなくなったでしょう。

まさに、『アバター』という作品が映画界の時計を10年早めてしまい、これから数多制作される映画は「アバターを超えられない」というトラウマに縛られ続けるでしょう。これはむしろ映画界にとって「不幸」だったのかもしれません。

2010年1月2日に、「これから10年、これを超える作品は出てこないであろう」という作品に早々と出会ってしまったのは、幸運だったのか不幸だったのか・・・。

※あの負けず嫌いである押井守監督でさえあっさりと白旗を上げてしまったのは納得がいきます。

押井守監督、『アバター』の完成度に衝撃!「10年かけても追いつけない」と完敗宣言でみんなで乾杯!?
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1062140&media_id=14
「CGスタッフと一緒に行ったんだけど、すいませんと言うしかない。あれにはすがすがしいくらいに完敗だった。だから後でみんなで乾杯したよ」

※「似てる」と話題らしいんですが、どーでしょ?とりあえずノーコメントで(苦笑)
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