佐々木俊尚さんの『当事者の時代』におけるセルフパブリッシングについて

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ジャーナリスト・佐々木俊尚 @sasakitoshinao  さんの新刊『当事者の時代』について、著者である佐々木さん自ら出版社を通さずに電子書籍版の販売を始めたことが話題になっています。

先月発売になったばかりの新刊で、書店にも普通に並んでいる新書ですが、紙の書籍版の半額程度の値段で販売を行なっております。

■ブクログのパブー:「当事者」の時代(佐々木俊尚:著)
http://p.booklog.jp/book/47797

絶版本などならこういったことがあると思いますが、出版されたばかりの書籍を「著者自らが販売する」というのは結構珍しいケースかもしれません。

・・・が、今回はこれだけでは終わらず、なんと著者である佐々木俊尚さん自ら「コピーしてタダでばらまいていいですよ!」と宣言しております。
これはやや無謀な気もしますが、かなり画期的な「挑戦」ではないでしょうか?

そこら辺の経緯については、佐々木俊尚さんの togetter にまとまっているので、一部抜粋して引用させていただきたいと思います。

■togetter:佐々木俊尚さんの「当事者の時代」についてのまとめ
http://togetter.com/li/289193

  • 「当事者の時代」電書版は光文社を通しておらず、セルフパブリッシングです。従って490円という価格や特典などはすべて私の一存です。 
  • 「当事者の時代」のパブー電書版はDRM(著作権管理)のいっさいかかっていないPDFとEPUBをダウンロードできるので、どんな機器でも自由に読めます。友人知人にコピーしてあげるのもご自由にどうぞ。私はその行為をいっさい非難しません。
  • 「当事者の時代」パブー電書版をコピーしてばらまくことはどんどんやっていただいて大丈夫です。むしろ私はその無料での拡散を応援したい気持ち。じゃあなぜ有料で売ってるの?と聞かれれば、購入して私を応援してくれる人を待ちたいからです。
  • 著作者本人がオッケーと言ってるので大丈夫ですよ。ばんばんコピーしてください。 RT @xxxxx コピーしてもらうのはokなんですか?著作権侵害にはあたらないのですかね

また、既存の書籍の電子書籍化に必要な「出版社との二次使用契約」についても言及しています。

  • 「当事者の時代」電書版は本当は今月のKindleスタートを期待していて、そっちでも同時発売したかったのですが。Kindleが始まればセルフパブリッシングが本格的に始動すると思います。本の書き手の皆さん、出版社と二次使用契約しちゃだめよ。
  • 紙の出版社は電書を売る手法はまったく持ってないので、書き手自らがソーシャルメディアを駆使して売るしかないのです。だとしたら出版社に中抜きされる理由は何もない。自分で売って印税70%を取りましょう。印税10%に甘んじる意味は無いよ。
  • そして出版社のいう「著作権を守れ」みたいなたわごとに騙されちゃだめですよ。DRMフリーでただで知人友人にバンバン配ってもらって、それで自分の読者層を広めていく方向を考えましょう。結局はエンゲージメントが大事なんだから。DRMで読者を敵に回さないで!

「作家が読者と友好的な関係を維持するために二次使用契約を手放すべきではない」という佐々木俊尚さんの主張は、逆に既存の出版社との関係を悪化させ、「二次使用契約を結ばなければ、そもそも一次使用契約である「紙書籍での出版」そのものも契約しない」という出版社側との対立も予想されます(場合によっては「佐々木さんの本はうちでは出せません」と業界から干される可能性も・・・?)

作家を含むクリエイターが自ら読者やユーザーに直販できる技術が確立されてきた場合、書籍などのコンテンツビジネスはいったいどのようになっていくのでしょうか?

今後の佐々木俊尚さんの動向を注視して行きたいと思います。

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